2022/8/10
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2012年8月9日(K73)シンクロ通信アーカイブより
まずは原文のままお読みください。

歴史上の真実は、天のみぞ知るといったところでしょうか。
 
〈昭和天皇の側近だった徳川義寛(よしひろ)侍従は、敗戦前の七月二十八日の日記に歌を書き留めていた。《降伏の条件なるものと黙殺との相つぐ報道に破局を思ふ》。この日の朝、新聞はポツダム宣言の厳しい内容を伝えていた 

日本領土の占領や完全な武装解除、即刻の無条件降伏・・・。受け入れなければ徹底的に破壊する、という条件だ。政府の反応は鈍い。破局は避けられないと、徳川さんは直感したの だろう(菅野匡夫・すがのまさお著『短歌で読む昭和感情史』)

人類初の原子爆弾が広島に投下されたのは九日後。鈴木貫太郎首相が「黙殺する」と発言 したことが、投下の引き金になったと信じている人は今も多いが事実は違う 

当時のトルーマン米大統領からの原爆投下の命令は、ポツダム宣言の前にすでに実施部隊 に届いていた。十万人以上の民衆を無差別に虐殺した原爆には“免罪符”が必要だったのだ ろう

広島で開かれた平和記念式典に、トルーマン元大統領の孫クリフトン・トルーマン・ダニ エルさんの姿があった。「祖父の決定は今ここで判断できない」と評価は避けながら、被爆者のメッセージを米国で広げたい、と語った 

本土決戦を回避し、結果的には数百万人の命を救ったという「神話」は根強い。原爆使用 を決断した政治家は一人だけだ。その近親者が被爆者の声を届けようとする姿に一筋の光明を見る》

(東京新聞  8月7日“筆洗”より)

トルーマン米元大統領1884年5月8日生まれ  K60  黄色い太陽  赤い空歩く人  音8で す。 周囲の状況を見極めながらも最終的には自らの嗅覚で判断するタイプでしょう。

最終的に 問われるのは動機です。ここは天のみぞ知る領域です。 67年の歳月を経てトルーマン大統領の孫が平和式典に参加し、「被爆者のメッセージを米国へ広めたい」と語っています。この真摯な姿勢に感銘を受けます。 

新たな時代へのシフトを感じさせてくれる内容のコラムです。

さてK73  赤い空歩く人  白い世界の橋渡し  音8です。

「世界が本当に必要としているのは みんながより幸せに生きるにはどうしたらいいかを考えて情熱を燃やす人なのです」

という表現があります。 この「情熱」をもって、日々リラックスしながらも力強く歩みたいものです。

<この10年を振り返って>

10年前の8月6日、原爆投下を指揮したトルーマン大統領の孫が広島の平和式典に参加しています。そして2016年5月27日、初めて現役の米国大統領(バラク・オバマ)の広島訪問が実現しています。

ところが2022年2月、ロシアのウクライナ侵攻。核兵器使用をちらつかせています。一刻もはやく終息に向かうよう世界の多くの人々が願っています。

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